算数「かけ算の順序」を中心に数学教育を考える

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zoom RSS これからの「定義」の話をしよう

<<   作成日時 : 2011/02/25 17:40   >>

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「かけ算の順序」が議論された掲示板はいくつかある。大体、順序批判派が優勢であるが下記の掲示板は

■ 順序派が優勢である
■ しかも、その順序派の主張が、あまりにもお粗末である

という点で、異色である。この掲示板のやりとりは長いし、いずれまた取り上げるので、今回は必要箇所だけ。

http://www.inter-edu.com/forum/read.php?903,1013957,page=1
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かける数とかけられる数
小2で習う掛け算に、かける数とかけられる数、が出てきますが、学校では文章問題で、先に来るのがかけられる数、後に、かける数がくることに徹底しています。
我が家の主人が、そんなものは聞いたことがない、高学年の算数や数学で、かけられる数もかける数もどっちだって答えは同じなんだから、いいんだ。どこの参考書にそんな事が書いてあるんだ、AXB=BXAだ、学校の先生が間違っている、おまえも嘘を言ってるだけだ、と申しています。。子供にもそんな調子で教えるので、子供もどっちが正しいのかと疑問を持ち始めてきました。学校では、5+5+5は、5が3回かけられている事である、ということを徹底し、特に文章問題では、5X3でなければXになってしまうのです。主人には、どのように説明をすれば、分かってもらえるのでしょうか。単位がかけられる数に相当する、かける数が数、に相当する、と説明すればいいのでしょうか。自習ノートなどのO付けを主人にお願いすると、逆でももちろんOにしてしまうので、結局先生から再度Xをもらい、帰ってくることもあり、困っています。主人は理数系卒、40歳近くです。かけられる数もかける数も習った記憶はないそうです。強気に、学校の先生も、教科書通りに合わせる私にも、おまえらが間違いだ、と言ってのけるのですが、この人に理解できるような説明ができる方がいらっしゃいましたら、よろしくお願いいたします。。
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 子どもが学校でかけ算を習うようになって、順序があるなんておかしい、いや、学校の方針に従うべきだ、と夫婦で対立するというのは、かけ算の順序論争の定番であるが、ここから先の展開が、そんじょそこらの「かけ算の順序」議論とは訳が違う。

 私は、反順序の旗手であるような印象を持たれているかも知れないが、順序擁護派の意見でも、まともな意見を聞けば、かけ算を習ったばかりの段階では、順序に意味づけするのもある意味やむを得ないかなと思うこともある。数学的にはかけ算の順序などナンセンスだと思っているが、「教える上ではもしかしたら必要かも知れない」という思いを完全には払拭し切れていない。しかし、この掲示板を読み返すたびに、書き込んでいる順序派の人の意図とは逆に、「こんな連中が跳梁跋扈鵜するようでは、かけ算の順序はナンセンスだと声を大にして言わなくてはならない」という思いを強くする。

 ただ、疲れているとき読むと、気が滅入ってしまう。食欲もなくなるので、メタボ対策に読むといいかも知れません。

 今回はコメントを一つだけ取り上げる。

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【1014268】 投稿者: 小学校教員経験者 (ID:1mGhDCcPjOY)08年 08月 31日 22:38
算数や数学において「定義」と「性質」は別のものです。

掛け算(乗法)の定義は、「繰り返し和をとること」です。
一方、「2×3=3×2」は「交換法則」といいますが、「定義」ではなく、
「性質」です。

理系のご主人様には、あるいは釈迦に説法かとも思いますが、
両者は区別して、まず定義の定着をこそ図るべきでありましょう。
学校の先生も、まずそのことを意図しておられるはずです。
また、単位あたり量(掛けられる数)を前に持ってくる習慣をつけて
おかないと、たとえば「速さ」あたりで苦労する可能性があります。

ちなみに、交換法則も名称こそ習いませんが、きちんと勉強しますので
ご心配なく。

蛇足ですが、オリンピックで、4×100mリレーなどと、かける数が先にある
表記をご覧になられたかと思いますが、これは英語圏の語順、n times m
すなわち 「n 回の m 」と読むのをそのまま使っているからで、今回の件
とは無関係です。
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>算数や数学において「定義」と「性質」は別のものです。

などと偉そうなことを言っているが、文面から、この元教師の算数・数学理解がお粗末(※)なことがよく分かる。
かけ算導入の最初の部分が、「定義」であり、それ以外はこの定義からの派生であるかの如く思っているようだが、全くナンセンスである。

※ 一般的に、算数・数学の理解が不十分であることは何ら非難するに当たらない。私自身、偉大な数学者から見たら数学理解はお粗末である。また私自身、世間一般の平均よりも理解が乏しい分野が多々ある。理解が乏しいにも関わらず、それをわきまえずに偉そうに言うのが、「お粗末」ということである。


 どういうことなのか、他の事例で説明する。



■平行の定義とは?■

 小学校時代の休み時間に、級友が「直線に垂直な2つの直線を、平行という」というような教科書の説明を暗唱しようとしていた。私は平行を、「どこまで行っても近づいたり離れたりしない2本の直線」というように捉えていたが、それを聞いて文字通り教科書的そんな説明を覚えないとならないのかと驚いた。

 この元教師は、「積分定数は、平行について理解していない。どこまで行っても近づいたり離れたりしないというのは性質であって、1つの直線に垂直な2本の直線というのが平行の定義である」と言うのだろうか?




■期待値の定義式を知らなくても期待値を求められた中学生■

 私の塾にいた優秀な中学生に、以下のような問題を出した。

10本のクジがあり、300円のあたりが2本  400円のあたりが1本 入っている。このクジを引くのにかかる料金がいくらであれば、損得が釣り合うか?

 その中学生は、「100円」と正しく答えた。私は、「正解。その100円を期待値を言う」と言って、次にサイコロを2回投げたときの目の和の期待値を求めたもらった。もちろん、7と正しく答えられた。さらに、サイコロをn回振った場合の目の和の期待値の場合も、3.5×n と正しく求められた。

 ここで注目して欲しいのは、私は期待値の定義式そのものは教えていないということである。
実は期待値の定義式を使うと、この様な簡潔な計算は困難である。その中学生が、期待値の本質を掴んでいるから、定義式など知らなくても正解に行き着いたのである。しかも、簡潔な方法で。
↓参照
http://daiba-suuri.at.webry.info/201010/article_1.html

 この元教師は、この中学生に「まずは定義式に従って式を立てて計算しなさい」と言うのだろうか?



「算数や数学において『定義』と『性質』は別のものです。」などというと、さも数学が分かっているように思えるかも知れないが、半可通もいいところである。

A 3辺の長さが等しい三角形
B 3つの角の大きさが等しい三角形

 このどちらが、正三角形の定義で、どちらが性質か、などというのはどうでもいい話である。Aを仮定すればBがなりたつ。Bを仮定すればAが成り立つ。つまり同値であり、どちらを定義にしても構わない。


 昔、「数学セミナー」の「エレガントな解答を求む」に、1/xの積分をlogxの定義とした場合に、対数関数が持つべき性質を導けという問題があった。

 この問題に、「1/xの積分がlogxになることは、性質であって定義ではない」などと文句を言う人は、数学が分かっていない。

 前回まで四則演算についての「複数の意味」を取り上げた。

 引き算において、○−△ を「△にあといくつ足したら○になるか?」と捉えるべきか、それとも「○から△を取り除いたらいくつ残るか?」ととらえるべきか、などということに悩む必要はない。両者は同じことなのだから。

 掛け算においても同様である。○×△ を「○を△個足した数」、「1あたりが○でそれが△つある」どちらで考えてもいい。どちらも同じこと。そして、「△を○個足したもの」「1あたりが△でそれが○つある」と考えてもいい。なぜなら格子状に並べれば、これらは同じことを違う表現で表しているに過ぎないのだから。

 かけ算を十分理解してしまうと、「○を△個足した数」と「△を○個足したもの」は、当たり前のように「同じこと」に見えてしまう。

 最初の導入の際の表現にだけ、「これが定義だ」と過剰な意味づけをする必要はない。結局どれも同じことを言っているのだから、どれを定義と捉えても全く問題ない。

 そもそも小学校2年生に対して、定義と性質の違いを理由に、「かけ算の順序が違うとバツ」などというのが尋常ではない。


 この教師自身はどの程度、かけ算の定義や性質を分かっているのか?

 偉そうなことを言う以上、ペアノの自然数の公理、和や積の帰納的定義、そこから数学的帰納法を使って、和と積の交換法則、分配法則の証明ぐらいのことは、できないとは言わせない。

 仮に、これらのことは理解していると仮定しよう。果たして、小学校2年生にこんなこと教えるべきなのか?


 小学校段階では、「正三角形」と聞いて、正三角形を思い描ければ十分である。

3辺の長さが等しい三角形
3つの角の大きさが等しい三角形

この2つがどちらも同じことを意味していることを直感的に理解できればいい。どちらが定義でどちらが性質か?などと問うことは無意味である。

 かけ算とて同様。小学生の段階では、順序をひっくり返しても何ら問題ないということを、感覚的、経験的に理解していればそれでいい。



http://masuda.livedoor.biz/archives/51505860.html
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掛け算とは何か
お前らは「3×5も5×3も同じじゃないか」とか言うかもしれない。じゃあ聞きたい、「その同じと言ってる3×5とはなんなのか」を。まさか九九を信用して「3×5=15」のことだ、とは言わないだろう。
ここで、「定義」の必要性が出てくるのだ。掛け算はあまりに普遍的すぎて、そこを忘れやすい。そこで我々は×という記号を
3×5 = 3+3+3+3+3
のような略記である、と「定義」するのである。
ここで、お前らは英語圏では
3×5 = 5+5+5
と定義しているぞ、バカが。と言うかもしれない。そのとおりである。それで一向にかまわない。だが大事なのは「数学は可能な限り簡潔な定義でなくてはならない」ということだ。つまり、
3×5 = 3+3+3+3+3 または 3×5 = 5+5+5
なんて自由度を与える定義はあってはならないのだ。そもそも、計算してみないとほんとに等しいかわからない3+3+3+3+3 と 5+5+5 のどっちでもいいよ、ていうのはwell-definedにならない危険性さえある。とにかく、定義は一つで済むなら一つにするべきなのである。
あくまで定義の仕方が2通りある、ということだ。定義の仕方自体に絶対性はない。そして、日本では前者のほうがしっくりくるから、とりあえず前者で定義している。定義なんだから、ローカルルールも小学生限定もない。そこを履き違えてはいけない。
△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△

>「数学は可能な限り簡潔な定義でなくてはならない」ということだ。

正三角形の定義を、「3辺が等しく、かつ、3つの角が等しい三角形」と定義しても、何の問題もない。
「定義は可能な限り簡潔」という‘美学’は確かにあるが。

5枚皿があって、各皿に3個ずつ林檎が載っている。林檎の総数を求める問題で、
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その7

5×3 = 15、よって15個
誤答。我々の定義に従えば、その4の略記でしかない。すると同じ理由で間違い。
3×5と5×3は数学的に等価だ、なんてもう言わないよな?それを認めるとその3でさえ正しい。
△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△

「5×3を誤り」とする根拠は、この程度のもの。
well-defined 代数構造 分配結合則など環の性質   ・・・・
などという言葉を使う必要は何もない。

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追記
トラバが付きまくってるwみんな好きだね。
非論理的でゴメンナサイ、これでも理系です。
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理系だそうだが、非論理的だという自覚はあるようだ。

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