算数「かけ算の順序」を中心に数学教育を考える

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zoom RSS (1あたり)と(いくつ分)は、常に逆転できるのか?(3)

<<   作成日時 : 2011/03/01 10:22   >>

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■ 4人に3個ずつ蜜柑を配る。蜜柑の数は?

4(人)=4[個/(個/人)] と読み替える。
こうすると、「(1人あたり1個)に対して、4個必要」という解釈になる。

4[個/(個/人)] ×3(個/人)=12個  


■ 12個の蜜柑を4人で分ける。一人あたり何個?

12(個)÷4(人)=3(個/人)  典型的な等分除だが、

12(個)÷4[個/(個/人)]=3(個/人) 
こうすると、[(1人あたり1個)に対して4個]、だから、
12個だと、[(1人あたり1個)に対して4個]が3つ分、
という具合に包含除に見える。


■ 12個の蜜柑を3個ずつ配る。何人に配ることができる?

12(個)÷3(個/人)=4(人)  典型的な包含除だが、

12(個)÷3(個/人)=4[個/(個/人)]  
こうすると、[(1人あたり3個)だと12個]だから、
(一人あたり1個)に対しては4個必要、という具合に等分除に見える。


要するに、(1あたり)と(いくつ分)の区別 とか、包含除と等分除の区別などというのは、ないのです。

引き算に、求補や求残や求差の区別がないのと同じことである。

足し算・引き算の「複数の意味」と比較すると、かけ算・割り算の「複数の意味」は、本当に複数の異なる意味があるように思えて、なかなか、「同じことだ」と考えにくい面があるのは否定しない。

 人間の認識の癖か何かで、どちらか一方の解釈が自然で他方の解釈が不自然と感じることはあるかも知れないが、不自然に感じるからといって、正しくないわけではない。


●●●●
●●●●
●●●●

何度も書いたが、これを4のカタマリが3つ、3のカタマリが4つ、どちらに解釈してもいい。

12÷4=3 を、 

横に4つ並べたもの=●●●● を何段重ねたら12個になるか? 
と考えるのが包含除
縦に4等分したら、一つの列に何個あるか? と考えるのが等分除

結局縦の個数を数えることになる。つまり同じこと。


だまし絵みたいなものである。兎に見えたり、アヒルに見えたり・・・・
http://image.search.yahoo.co.jp/search?rkf=2&ei=UTF-8&p=%E3%81%A0%E3%81%BE%E3%81%97%E7%B5%B5+%E3%81%86%E3%81%95%E3%81%8E


人に蜜柑を配るのと、密度は本質的に同じ構造である。人に対して蜜柑が分配されるように、体積に対して質量が分配されている。

4Lの密閉容器がある。中に気体が入っていて、密度は3g/Lである。全体の質量は?

1Lあたり3gで、それが4Lあるから、 1あたりが3 いくつ分が4で

3(g/L)×4(L)=12(g)


最初は真空だとする。徐々に気体を充填していく。
密度が1g/Lに対して、全体は4gである。

4[g/(g/L)]×3(g/L)=12(g)

気体のトランプカード配り!



■ 4Lで12gである。密度は?  
12(g)÷4(L)=3(g/L) 1Lあたりを求める等分除

4Lを、「密度1g/Lに対しての質量が4g」と読み替えると、

◆ 密度1g/Lに対しての質量が4gである。12gとなる密度は?
12(g)÷4[g/(g/L)]=3(g/L)  
4[g/(g/L)]がいくつ分あるかを求める包含除 



■ 密度3g/Lで質量は12gである。体積は?  
12(g)÷3(g/L)=4(L) 何L分あるかを求める包含除

体積を、「密度1g/Lに対しての質量」と読み替えると、

◆ 密度3g/Lで質量は12gである。密度1g/Lに対しての質量は?
12(g)÷3(g/L)=4[g/(g/L)
1g/Lあたりの全体の質量を求める等分除


アヒルだと思ったら兎、兎に見えたけどやっぱりアヒル? 
鰻に見えるけど犬?犬に見えるけど鰻?それは赤塚不二夫



気体の密度の場合、密度0の状態から徐々に気体を充填することができるが、固体や液体の密度では、そのようなことはできないから、(1あたり)と(いくつ分)、等分除と包含除を逆転した解釈はできない、

などというのは、「蜜柑を1個ずつ配ったのではなく、1度に3個を渡したのだから、カード式の解釈は成り立たない」(by 三島市教育委員会指導主事)と同様のナンセンスな意見である。

頭の中での操作であって、実際に固体や液体の密度を0から徐々に高めることができるかどうかという、物理的・化学的制約で、「気体はいいけど、固体・液体ではその解釈はできない」などということはない。


考え方の話であって、そのような操作が物理的・化学的に可能かどうかとは無関係。


そうすると、速さ・時間・距離、に関しても同様のことが言える。速さというのは、距離の時間密度と考えられる。

速さは(1あたり)
時間は(いくつ分)
(距離÷時間)は等分除
(距離÷速さ)は包含除

という解釈するのが普通だが

速さは(いくつ分)
時間は(1あたり)
(距離÷時間)は包含除
(距離÷速さ)は等分除

という解釈も可能。密度の場合と同じことだから解説は省略する。

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